桐の手あぶり


 ふうらの入口にオブジェのような看板があります。これを作ってくれたのが大工の石橋史大さん。この丸い材料は母が嫁入りした時に持ってきた「手あぶり」一人用の火鉢です。桐をくりぬいたもので、中に炭を入れるための金物が入っていました。この桐の「手あぶり」を何とか生かせないだろうか、と相談したところ、このようなオブジェに生まれ変わりました。夜は後ろから光を灯します。アイデアを形にできるところがすごい。
 このオブジェには多くの人が感心して触っていきます。いろんな工夫をして古いものを活かすところに「使い捨てではない」文化を作っていけるように思います。それは人に対しても同じだと思います。使い捨ての考えが支配的な社会には、人を大事にしようというという考えや、老人を大事にしようという考えは定着しない。
少しぼやきが入ってしまいました。
3月6日から「中野和典の世界」として最近の作品を展示します。詳しくはあす以降のブログで紹介します。